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読み聞かせ絵本【感想】

こんにちは!前回から引き続き、今回も好きな作家、長谷川義史さんに関わる絵本を紹介します。

 

3冊紹介しますが、この順に読んであげたいなぁと思っている絵本です。

3冊となると10分では収まらないので、2冊選んで読んでみてもいいのかも。

平和に関する絵本を含んでいるため、夏休み企画でもいいかもしれません。

 

1冊目『おへそのあな

おへそのあな

関西弁ではありません。1年生や、ちょうど生活でおへその勉強をした2年生に読みました。

 

【感想】

赤ちゃんが生まれてくるまで家族が毎日どう過ごしているのか、赤ちゃんがおへその穴からじーっと様子をうかがっている絵本です。赤ちゃん目線なので絵が反転しています。お父さん、お母さん、お姉ちゃん、お兄ちゃん、それぞれが赤ちゃんとの対面を待ち望み、色々な準備をしています。あぁ、こんな気持ちだったな~と暖かくなります。

よくよく反転している絵を見ると、お兄ちゃんの書いた字が間違っていたりと面白さもあります。生まれてくる日は、満月が描かれています。最後のページはお姉ちゃんが赤ちゃんのためにお世話をしていたお花が咲いています。また裏表紙には、生まれてきた赤ちゃんが家族に囲まれているので無事に生まれたことがうかがえます。絵もしっかり見せてあげたい絵本です。ゆっく~り裏表紙を見せてあげると、生まれてる!といった反応がありました。どの学年に読んであげてもいいのかもしれませんね。

 

2冊目『おこる

おこる

こちらも関西弁ではありません。絵を担当されていますね。同じコンビで『ないた』という絵本もありますが、まだ読めていません。

 

【感想】

「おこられた」小学校低学年にもなれば、敏感になってくるワード。どうして怒られるのかもわからない、怒る内容はみんな同じじゃない、怒り方も人それぞれ。でも、怒ったあとのすっきりするわけじゃない気持ち、なんでひとは怒るのかといった気持ちは大人も共感します。あまりに怒られるので、嫌気がさして一人大海原へ航海にでます。海にむかっておしっこしているシーンは気持ちよさそう。それはそれで寂しくなってまた日常に帰ってきます。今度は自分が怒る側になりますが、やっぱりもやもやが残ります。私はむしろ怒る感情をどこかに置いてしまっていたようで、この絵本からされて嫌なことに対してきちんと怒ることを学ばないとな~という気持ちにさせられました。

 

3冊目『ぼくがラ-メンたべてるとき

ぼくがラ-メンたべてるとき

この絵本は文・絵ともに長谷川義史さんです。こちらも関西弁ではありません。

実は、まだ読み聞かせをしておらず、高学年でもいけるんじゃないか?と考えています。

 

【感想】

みんな大好きラーメンの話だと思うでしょ?違います。裏切られます。自分の好きなラーメンをすすっているとき、その隣の友達は?その隣の街の誰かは何している?その隣の隣の国で過ごす子どもはどうしている?といった展開をみせてくれます。つまり平和について考える絵本となっています。まずは隣の子を気にかけてあげる、思いをはせてみる、この絵本がそうしたきっかけになればいいな。どこかの国の子どもが嵐のなか倒れているページがありますが、それが何を指すのか低学年はよく分からないかもしれません。長谷川義史さんは、平和を考える絵本も書くんだと知ってますますファンになりました。

 

『おへそ』ではみんなに見守られながら生まれてきた尊い命を、『おこる』では人と関わり成長するにつれて向き合っていかなきゃいけない負の感情について、最後に『ぼくがラーメンたべてるとき』で、尊い命と負の感情の掛け合わせで世界はいくらでも変わってしまうこと。順を追って読んであげたい絵本です。

 

とても書きごたえのある記事でした。

ありがとうございました!